●No.66 サンノゼのライト・レールと車輪旋盤 ワークスK 2012/04/10(火)
No.67 Re:サンノゼのライト・レールと車輪旋盤 ワークスK 2012/04/10(火) 04:10:34
No.70 Re:サンノゼのライト・レールと車輪旋盤 dda40x 2012/04/10(火) 06:55:46
No.71 心押し台を使わない在姿車輪旋盤 ワークスK 2012/04/10(火) 09:09:47
No.75 在姿車輪旋盤について新宮琢哉氏より ワークスK 2012/04/22(日) 01:33:58
No.66 (修正済) 2012/04/10(火) 00:35:17
ワークスK
サンノゼのライト・レールと車輪旋盤
dda40x氏のブログで5回に分けて紹介されたサンノゼ(San Jose:サンホセとも発音)のライトレール(Wikipedia英語版)ですが、その車両基地を
Google Mapで探し出しました。
問題は、ブログ3回目の2枚目に写っているへーゲンシャイト製の在姿車輪旋盤underfloor wheel lathe、台車に車体を乗せたままの姿で車輪の踏面を削り直すことができる機械です。
着目したのは、写真にカーソルを重ねると現れるタイトル"OSW_3691 s"です。これが、写真ファイルのシリアル・ナンバーだとすると、前後の写真とは掛け離れているので、時刻的に少し経ってからの撮影だと推定できます。
ということで、大きな矩形の建物の東にある小さな建屋というのはどうでしょう。

ことによるとdda40x氏の勘違いで、別にもう1台、車輪旋盤が台車エリアの近辺にあるということも考えられます。輪軸wheelset単体で削る機械です。
ただし、弾性車輪ですから、完全にバラして車輪のタイヤだけで削っている可能性もあります。
いずれにしろ、実際に切削しているところの写真が見たかったですね。
なお、「研削」はグラインディングのことで、超硬チップを用いる旋盤には「切削」、「削正」または「旋削」が適当です。
Hegenscheidt MFD社による
車輪旋盤等のページを読みこなせれば、いろんなことが解かってくるのでしょうが‥‥。
No.67 (修正済) 2012/04/10(火) 04:10:34
ワークスK
Re:サンノゼのライト・レールと車輪旋盤
ここの南南東2.2kmのあたりに、カルトレインの車両基地があって、northerns484さんがオープニング・イベントを紹介されたことがありました。訪問は2007年9月のことです。
この3回目に、クダンの在姿=床下型車輪旋盤が登場して、私が次のコメントを振っています。
「‥‥機関車は軸重が重すぎてこの旋盤の機構では支えきれず、輪軸だけ外して普通の車輪旋盤で削るのだと思います‥‥」
写真を見直せば、これ、内側軸受のトレーラー軸です。ということはライトレール車両用です。
在姿型と単体輪軸型と、両方共持つことの不経済さを考えて、前者だけにしている可能性もあります。

Google Map
No.70 2012/04/10(火) 06:55:46
dda40x
Re:サンノゼのライト・レールと車輪旋盤
ご解説ありがとうございました。
ご指摘戴いた小屋は立ち寄っていません。見たかったですね。
研削は切削に修正いたしました。ご指摘感謝します。
No.71 (修正済) 2012/04/10(火) 09:09:47
ワークスK
心押し台を使わない在姿車輪旋盤

Hegenscheidt MFD社のサイトでpdfファイルを見ていくと、軸箱だけを固定するタイプもあります。
これで一体、どうやって真円を出すのか、全く不思議です。地上からの動力で車輪を回転させ、かつ、刃物と車輪回転中心との距離を十分な剛性で一定に保つなんてことが出来るんでしょうか。車輪径もキッチリ出さなければいけないのです。
凡夫が思いついたアイデアは‥‥
前提として、削正前の車輪でもフランジ先端は摩耗していずに真円と見なせ、直径も正確に測定できるならば、
@まず、回転するコロによりフランジ先端だけで車輪を支えて、踏面を削る。削り代はフランジ先端から設定する。
A次に、踏面をコロで支えて、残りのフランジ部分を削る。
‥‥というのはどうでしょう。
ただし、真円度は必ず低下しますから、2度、3度と繰り返すのは無茶で、工場へ入場させて分解したときには、心押し台を用いる方法で切削しなければなりません。
No.75 (修正済) 2012/04/22(日) 01:33:58
ワークスK
在姿車輪旋盤について新宮琢哉氏より
「何かご存じありませんか?」と新宮氏にご助言をお願いしましたら、有難いことに画像を添えてメールを頂戴しました。
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地元の電車が使っていたので、何の疑問もなく「こんなモノ」と思い込んでいました。BBSで話題になっていたので改めて写真を発掘してみたら、軸箱が「主」、踏面のコロが「従」のようです。
確かに、踏面だけに頼って削正すると、旧踏面の不整が新しい踏面に転写されてしまいますね。
「助言を」とのことですが・・・・車輪を削ったことなど皆無なので、助言のしようなく困っているわけですが(笑)、ヘーゲンシャイト製転削盤の写真を撮っていたので、ネガを発掘しました。
肝心な部分が写っていない情けない写真ですが、TP-BBSの景気づけにでもお使いください。


写真は、京急が1977年に新町検車区に設置したヘーゲンシャイト106形。車輪旋盤に輪軸を載せ、回転させながら位置を調整していところです。(1978年撮影)
画像は二枚ありますが、同一ネガで、機器全景と、その一部を拡大し明るくしたものです。
輪軸はコロに載せていましが、それが踏面なのか、フランジか(または双方か)の記憶は定かではありません。しかし、軸箱の下にカイモノ(黄色い物体)を置き、芯出し台に付けたクランプとあわせ、上下から輪軸を支持していることが伺えます。
このことから、軸箱が外にあれば、軸箱を基準とし、コロで輪軸を回し、踏面を削正していたと推定しています。(当時、何らかの説明を伺ったような気はしますが、忘れました。)
刃物は、多数のピットを持つ円形のものを回転させ、テンプレートに従い刃物を動かす「ならいフライス盤」の要領でした。このため当時は、旋盤とは言わず「転削盤」と言っていました。
写真の初代転削盤は、1995年にOM-Hegenscheidt LUF-106形車輪旋盤に交換したそうです。
新しい装置は、潟Iーエム製作所がヘーゲンシャイトと提携し、国産化したもので、基本的な構造は従来通りながら、CNCなどの新機構が加わったそうです。新装置の写真は、鉄道ピクトリアル誌656号(1998-7増刊京急特集)48頁に掲載されています。この写真には、軸箱下のカイモノが明確に写っています。
(参考)
OM社サイトOM社上記サイト内のカタログ(pdfファイル)にはJRのDE10を削ってる写真が掲載されています。この場合、踏面を主体にするのか?車軸と芯出し台が主体なのか? ・・・・ ちょっと気になります。
もしかすると、軸端での芯出しが「松」、軸箱支持なら「竹」、踏面(またはフランジ)支持は「梅」など、加工精度のグレードがあり、分解再組み立ての手間と、精度を天秤にかけ、ユーザーが使い分けられるのかもしれません。
30年以上前の怪しい記憶と、推測ばかりで、決定的な事は何もありませんが、ご参考になればと思います。