No.598 【とれいん誌】2016年11月号は再び台湾特集 ワークスK 2016/10/25(火) 21:06
えっ! また!?49233
昨年2015年9月号に始り、2016年2月号、6月号と続いて、またまた台湾!
雑誌のブログ、モデラーな日々に「好評をいただいている台湾の鉄道シリーズ」と書いてあるから、金脈を掘り当てたのかもしれない。
■確かに、中俣貴司という方の「阿里山森林鉄路−魅惑の台湾ナロー車両たちを模型で再現する」が興味深かった。
3Dプリンターやレーザーカット・プリンターの外注を駆使する客貨車もさることながら、阿里山名物のシェイをカツミの18トン機やユナイテッドの輸出向けブラスを改造で仕上げる手際には喝采を送りたい。ユナイテッド製(PFM Cowichan R.R. shay HOn3)が「それなりのお値段」とあって、検索すると、550-895ドルに£266.25など。こりゃあ大変。ところで、鉄道名の読みは、カウィチャン? カナダ・ブリテッシュコロンビア州でいいのかな。
これらのモデルは、「1:80 G=9.0」で、"No.16n30"なるスケール呼称だと雑誌はいう。
■違和感を持ったのは「台湾鉄道ナビ」。たった1頁に同一人物の顔写真を3枚も配すのは、ヨイショするにも程がある。
また「(試作車が)スタイリッシュに仕上がっている」とか、「(バス乗り場を集約して)利便性が大きく向上した」などと、ジャーナリズムにあるまじき表現は、雑誌社の矜持を問いたい。
■三木浩三氏の「日差し和らぎ、終着駅に吹く風は秋」というカラー写真は例によって太陽光による撮影で、確かに印象的な仕上がり。ただ、ここまで実感的だと、画像手前のレールの太さが気になる。
■関西合運の報告では「新世代モデラーの台頭」に注目。26歳のJR東日本四季島とJR東海ロングレール運搬車、それに19歳の近鉄しまかぜ。3ページを割いた編集者の決断に拍手。
■で、問題は北村昌三氏の「蕗狩通信」。9mmナローで曲線半径約30oという極小レイアウト。円形エンドレスの半分、180度が1本の曲がったデッキ・ガーダー橋で、残りが3径間のレンガアーチ橋というシロモノ。もちろん作者は理不尽さを認識していて、テキストの1/4ほどをその言い訳に費やしている。
ただし、ガーダーは完全に宙に浮いているから、見るからに不安定。ゴム系接着剤でレール2本を固定して、それで桁が支えられている様子。たぶん、1、2年後には落ちる(笑)
レンガアーチの方は、「違和感が無いのは少し意外だった」と記されている。おそらくこれはコンクリート製を模したアーチが理に適っているから。アーチ橋ってのは側面の半円形ではなくて、線路構造の下にある曲面で支えているわけで、それが表現されているという理由なんだろう。「ネジリマンボ」などを勉強されると、より理解が深まるはず。
■広告では天賞堂のC61がダイキャスト製という点に嘆息。こんなマイナーな機関車がマスプロ生産されるなんて!