用語名 | 説明文/参考/出典 | 関連項目 | 登録者 |
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エージング・クラック aging crack | 我が国では「時効割れ」、「時期割れ」、「置き割れ」、「遅れ割れ」と呼び、製造後に時間を置いて現われる割れをいう。"seasoning crack"ともいう? ブラスの応力腐食割れについては「シーズン・クラック」をみよ。 亜鉛ダイキャストの粒間腐食割れについては「ジンク・ペスト」をみよ。 はんだ割れについては「ソルダリング」をみよ。 | シーズン・クラック ジンク・ペスト | ワークスK |
同上 | ポリスチレンなどの樹脂では可塑剤が抜けたり、有機溶剤の浸透により脆化し発生する。 | ポリスチレン | nkp |
同上 | ポリアセタール樹脂(商品名デルリン、ジュラコン)では、成型後、非結晶質部分が結晶化して体積が減少するので、金属部品のインサート成形において破損した事例があるとのこと。これが、天賞堂パワートラックのギア割損の原因か。 | ポリアセタール | ワークスK |
エース模型店 Ace Model Shop | 東京有楽町で模型一般を扱った模型店。英綴りは推定。鉄道模型ではアダチより16番パーツの供給を受け、さらにED14を発売したことで知られる(TMS誌1981年5月号p103ミキスト参照)。1950年閉店。 | KWR 安達製作所 | ワークスK |
エーボン・ブルー Avon blue | ![]() | ワークスK | |
エアー・コンディショニング air conditioning | 客車の暖房は、草創期にはストーブ、さらに1870年からは温水循環式(Baker Heater Co.製)を導入。1881年に高圧式蒸気暖房が開始され、1905年(一説に1903年)には各車両間の温度差が無い大気圧式蒸気暖房(Vapor Car Heating Co.製)が開発されて広く普及した。送気圧力は、連結両数や外気温度により40〜140ポンド/平方インチ(2.8〜9.8kgf/cm2)に調整され、車両間の継手を含め2"径の鋼管が用いられた。2種類の蒸気暖房は相互に連結が可能。大谷資利著1929年刊「米国を中心とした欧米の客貨車要話」p108-149 電車にあっても創始期にはストーブが用いられ、1900年?頃から電気抵抗式が導入された。 我が国の暖房方式については国鉄編纂1958年刊鉄道辞典「暖房装置」を参照 冷房は、1884年のB&OとNHでの氷塊を用いた方式(ice activated)が最初で、食堂車を中心に一部の鉄道で採用された。機械式は1927年にプルマン社が試験を開始し、1929年にB&Oが客車で試験に成功した。1930年から営業車で使用が始まり、1932年には全車冷房装置付の列車が運行、以後拡大した。兼松学著「最新アメリカ鉄道知識」1947年刊p68-73 機械式には車軸、エンジン、電気(HEPを含む)駆動式があった。スチーム・エジェクター"steam ejector"式も用いられた。Wikipedia英語版は、2013年現在、役に立たない。 日本国鉄の冷房装置については前出鉄道辞典の「ユニットクーラ」の項を参照。一般的な冷房装置についてはウィキペディア日本語版【調査研究中】 | ヘッド・エンド・パワー ヒーターカー スチーム・ジェネレーター ウェバスト サーモキング | ワークスK |
エアー・サスペンション台車 air suspension truck | 空気バネ台車のこと。"pneumatic spring"ともいう。ウィキペディア日本語版を参照 我が国では、 アメリカでは1946年、Firestone社が試作したものが最初?(スミソニアン博物館)【書き掛け】 | 揺れ枕式台車 パイオニアV ロードレーラー 3点支持 | ワークスK |
エアーパック Air-Pak | ![]() "Air-Bag"は、PC&F社のビアカーに用いられ、床下に空気ダメを備える。 | ローディング・デバイス エバンス ムーバブル・バルクヘッド | ワークスK |
エアー・ブレーキ air brake | Bob MacDowell氏の解説を参照。ジョージ・ウェスティングハウスは、1869年に直通空気ブレーキstraight air brakeを開発、さらに1872年に自動空気ブレーキautomatic air brakeの特許を取得した。1893年に連邦政府がRailroad Safety Appliance Act(Trainnet.org)を制定して、空気ブレーキ装備を義務付けた結果、幹線鉄道では1890年代末までに完備された。加山昭著「アメリカ鉄道創世記」他参照。自動空気ブレーキは、train line(またはbrake pipe)と呼ばれる1本の空気管により全てが制御され、この空気管の圧力を低減することによりブレーキ作用をなすフェール・セーフが基本であるが、動力源を各車両の空気ダメに分散させることにより動作速度が極めて早いことが最大の特長である。その後、直通ブレーキと自動ブレーキはそれぞれの特性を活かして相互補完を図りながら発展した。 | ウェスティングハウス ニューヨーク 真空ブレーキ トリプルバルブ リテーナーバルブ セーフティアプライアンス法 | ワークスK |
エアーホーン air horn | ![]() 国鉄/JRでは「タイフォン」と呼ばれる。根元の円板内にある振動板(diaphragm)を空圧によって震わせ、ラッパ前方に音波を出す。ラッパの材質により音色が変わり、長いほど音程が低く、複数本を組み合わせて和音となす。我が国では1−2本が正面の腰部や床下、屋根上に設置される。アメリカでは1−5本が概ねキャブ屋根上に取り付けられる。 蒸気機関車では概ね蒸気による汽笛steam whistleが用いられ、それ以外の車両では空気ブレーキ用の圧縮空気による空気笛が使われる。汽笛よりも蒸気(水)の使用量が遥かに少ないため、蒸機でもエアホーンとした例がある(MR forum)。近年は電気笛electric hornも存在する。列車笛train hornともいう。 自動車の警笛と区別できないと踏切での事故に繋がることから独特の音色が採用される。アメリカでは自動車が踏切で一旦停止しないため、列車は必ず警報音を発するよう義務付けられている。吹鳴方法に規則がある。 北米の鉄道車両では1934年?のレスリーLeslie社製Tyfonが最初。WABCOは"Pneuphonic Horn"と名付け1-2本タイプを供給。5音階は戦後1948年にカナダのエアチャイムAirChime社が開発してネイサンNathan社が製造販売し、他社も追随、1972年にはプライムPrime社が参入。Wikipedia英語版(画像引用)、Five Chime Consultants、ファン交流サイト "note"は単音で、"chime"はそれらの組み合わせ? | タイフォン レスリー ネイサン プライム・マニュファクチャリング グレードクロシング スクールバス ホイッスル ホイッスル・ポスト | ワークスK |
エアーメール airmail | 航空便。「航空便で送ってくれ」というときは、"Please ship it by airmail."と言う(書く)。 | USPS | eltnjohn |
エアー・リピーター・カー air repeater car | |||
エアスライド・ホッパー Airslide Covered Hopper Car | GATXあるいはGATCで知られるGeneral American Transportation社の特許を用いたカバード・ホッパー。 進行方向から見た断面がW字型になっており、その2つの谷底に圧搾空気の噴出する微細な穴が極めて多数用意されている。排出ゲートを開けて空気を噴出させると、積荷粒子間の摩擦が極めて小さくなり流体化する。これをレオロジー(流れ学)用語でチキソトロピーと言う。排出はパイプを用いてそのままサイロに入れることもできる。この方式が実用化されるまでは漏斗状のホッパーの傾斜を大きくし、側面からヴァイブレーターで激しく衝撃を与えて降ろしていた。エアスライドが実用化されてから排出口の数を減らすことができ、荷役上大きな省力化が実現できた。 横から見て排出口が1つ、すなわちホッパーがV字型のときは2600cuftであり、排出口が2つでホッパーがW字のときは4180cuftである。 | dda40x | |
同上 | ![]() 図はCar and Locomotive Cyclopedia 1966年版からの引用で、79年までに9022両が製造された1ベイ・タイプの2600cu.ft。ちなみに他は2ベイ・タイプで、3660cu.ftが1953-61年で119両、4180cu.ft(プレートB)は1962-80年で5090両、4566cu.ft(プレートC)が78-85年で973両、4895cu.ftが85年以降の251両以上である。TransPacific RR Vol.305、Lionel HPを参照。排出口近くにバイブレーター・ポケットを設けている点に注意。1970年代以降、差圧式へ移行した(?) 我が国では東洋電機(東洋工機)がライセンス生産を行っていた。 | カバードホッパー | ワークスK |
エアゾール・スプレー aerosol spray | 「エアロゾル・−」ともいう。「スプレー」をみよ。「エアロゾル」は、霧や煙の状態(ウィキペディア日本語版) | ワークスK | |
エアフィックス Airfix | ウィキペディア日本語版の「鉄道模型」の項を参照 「エアーフィックス」とも表記。英国のプラモデル・ブランド。OOゲージの鉄道物のプラスチック・キットおよびRTRシステムを手掛け、前者を動力化する作例が1960年代に我が国のTMS誌上で紹介された。RMM誌1996年5月号p88-90、とれいん誌2013年9月号p119に情報。 1957年にOOスケールの鉄道建造物キットを製造し始め、1960年には車両キットを追加、1962年にキットマスターの製品群を引き継いで、1976年にRTR鉄道模型分野に参入した。1981年の会社破綻でこれらはパリトーイPalitoy社へ売却され、1984年(1985年?)にダポールDapol社などが継承した。Airfix Model Railways、Airfix Collectors Club【書き掛け】 | キットマスター ホーンビー ダポール | ワークスK |
エアロ Aero | アムトラックがシーメンス製ベンチャーを用いて運行を計画している旅客列車。【詳細不明】 | ベンチャー | ワークスK |
エアロトレイン Aerotrain | ![]() モデルは実物登場と同じ年に発売された、HOスケールのプラスチック製品でバーニー/バウザー社製が有名。ブラスではレールワークス社製があり、とれいん誌2002年6月号52頁に実物を含めた詳しい解説がある。画像は2008年、HOおよびN製品を発売したコンコー社のサイトにリンク。 | ビューライナー | ワークスK |
同上 | "Aérotrain"は、フランスで1965年から1977年まで開発が行われたホーバークラフト・トレイン。Wikipedia英語版を参照。エアロトレインと名付けられたプロジェクトは他にも多数が存在する。 | ワークスK | |
永久磁石 permanent magnet | ![]() 鉄道模型にあっては、界磁にそれを用いる直流整流子モーターの性能向上と密接な関係にあり、整流器と共に直流方式の進展に結びついた。それ以前の界磁は、実車と同じくコイル巻線による電磁石で、ユニバーサル・モーターという。 アルニコalnico(ウィキペディア日本語版)はピットマン、マンチュア製品や日本製のオープンフレーム・モーター、サマリウム・コバルト(サマコバ)磁石やネオジムneodymium(ウィキペディア日本語版)はカンモーターやコアレスモーターに比定される。キドマイティはサマコバ磁石を使った。【調査中要確認】 フェライトferrite(ウィキペディア日本語版)は・・・・。図は朝日新聞2016年3月20日朝刊35面より引用 2006年頃に電車の主電動機用として永久磁石同期電動機が開発され、JR東や東京地下鉄が採用した(東芝のサイト)。 ケーディータイプ連結器の解放器として使われる。2015年、空気ホースを自動的に連結するギミックが市販された。リード・スイッチによる車両通過の検出、ヘッドマークの着脱、磁気浮上式モデルへの利用、自動車走行のガイド等々 磁力が他の機器に思わぬ作用をなす場合に、磁気遮蔽のため軟鋼板(軟鉄板)が用いられることがある。【書き掛け】 | オープンフレームモーター カンモーター コアレスモーター スロットレスモーター パーマグモーター ユニバーサルモーター ピットマン キドマイティ セレン整流器 ケーディーカプラー リードスイッチ | ワークスK |
エイジャックス Ajax | 貨車用ブレーキ・ホイールのメーカー【書き掛け】社名は、ギリシャ神話の登場人物アイアース(Wikipedia日本語版)に由来すると考えられる。 | ワークスK | |
エイト・ホイラー Eight Wheeler | 蒸機の車輪配置を指すアメリカン4-4-0の異称 | アメリカン | ワークスK |
エイペックス Apex | 実物のルーフ・ウォークのメーカー名。形状はスロット型で、スチール製としては最も古いタイプ。"apex"は“頂点”の意(weblio辞典)で、ピークド・ルーフの尖り部分を意図しているのかもしれない。 | ルーフ・ウォーク モートン USジプサム | ワークスK |
エウレカ Eureka | 「ユリーカ」をみよ | ワークスK | |
エウロペ・ペイント・スキーム Europa paint scheme | 「ユーロパ・−」をみよ | ワークスK | |
エクス ex- | 「前の、前…」の意(weblio辞典)。稀に、"nee-"を「元の、元…」の意(weblio辞典)で使う。 | ワークスK | |
エクスカージョン excursion | (ある目的で団体で行なう)小旅行,遠足weblio辞典 鉄道趣味界では、ファン向けの保存車などの運行を指す。米国英語では、英国英語のように「エクスカーション」と清音とはならない点に注意。 | ワークスK | |
エクステリア・ポスト exterior post | ![]() "x-post"とも書く。"outside post"、"ribbed side"、模型的には"outside braced"、"exterior braced"ともいう。ボックスカーの外側面に縦リブを露出させた構造で、1960年代中頃に採用され始め、1970年頃に主流となった。車内壁面には内張が無く鋼板が剥き出し。初期にはワッフルサイドとの併用があった。要は側板全体を梁と看做す構造で、縦リブは単に外板の面外変形を押さえる役割を成す。台枠の枕梁や横梁との連関も採られない。 荷崩れを防止するためのローディング・デバイスが1950年代に、また緩衝材(dunnage詰め物)が1960年代後半に採用されだし、釘打ちのために内壁面を木板張りとする必要が無くなったことに因る。また穀物のバラ積みに用いられなくなったために側構の膨らめ強度を必要としなくなったことも理由に挙げられる。NEB&Wの解説を参照 妻面は、初期にはドレッドノート・エンド様のターミネーティングエンドだったが、ロールエンドへ移行した。 | ボックスカー ワッフル・サイド トランスコ・サイド ローディングデバイス ダンネージ ネイラブルフロアー ロールドエンド グレイン・ドア | ワークスK |
エクステンディブル・スタック extendible stack | 伸張することが可能な煙突の意。【調査中】 | テレスコーピング | ワークスK |
エクステンデッド・ビジョン・カブース extended vision caboose | ワイド・ビジョン・カブースに同じ | ワイド・ビジョン・カブース | ワークスK |
エクステンデッド・レンジ extended range | 直流直巻電動機付ディーゼル機のダイナミック・ブレーキ作動速度域は通常、15mph(?)以上であるが、それ以下に拡張するシステム。抑速以外に停車時にも使う。グリッド抵抗を段階的に短絡する。TransPacific R.R.を参照【要確認】 | ダイナミック・ブレーキ | ワークスK |
エクストラ2200サウス Extra 2200 South | ![]() | ワークスK | |
エクスプレス express | 急行列車、 (至急)運送便、小口運送の意(weblio辞典、ウィキペディア日本語版) 「エキスプレス」とも表記。 | LCLサービス | ワークスK |
エクスプレス・ボックスカー express boxcar | 急送品を運搬するボックスカーで、専用編成、または旅客列車に併結して運用された。そのため、蒸気管や客車用ブレーキ装置などを装備し、台車には高速対応のラテラル・モーション台車などが使われた。 積荷は郵袋や小包、LCLサービス(小口扱)貨物で、1890年頃?に登場し、トラック便や航空便の伸張により1960年初頭に終焉した。鉄道を跨いで運用されたという。Railway Prototype Cyclopedia No.6 (2001年刊)、No.8 (2002年刊)、とれいん誌2005年5月号p76-79、7月号p98-101糟谷卓正氏の記事、さかつう鉄道模型店の解説 | ラテラル・モーション台車 LCLサービス ライダーカー シグナル・ライン | ワークスK |
エクスプレス・リーファー express reefer | 専ら旅客列車に併結することを目的として、客車と同等の引通し管や台車を備えたリーファーで、生鮮食料品の運搬に用いられた。 大都市近郊ではミルクや卵を運搬し、前者用にはステンレス製等のタンクを備え、戦前としては大型の40-50フィート車とされることが多かった。MR誌1955年11月号p70、戦後は自動車輸送に取って代わられた。 長距離輸送にあっては‥‥さかつう鉄道模型店の解説 | ミルク・トレイン | ワークスK |
エクスプローラー Xplorer | 「トレインX」をみよ。 本来は"explorer"と綴り、探検家の意(weblio辞典)。 | ワークスK | |
エクタクローム・スキーム Ektachrome scheme | "Ektachrome paint scheme"ともいう。AT&SFが貨物用ディーゼル機に採用したブルーとイエローの塗り分けに対するニックネーム。コダック社のエクタクロームというリバーサルフィルム・パッケージのカラーリングに似ているのでそう呼ばれる。ウィキペディア日本語版には、1972-1996年に採用されたこれが"イエローボンネットYellowbonnet"との記述がある。 | コダクローム・スキーム イエローボンネット | ワークスK |
エグザクトレール ExactRail | ![]() | スケールトレインズ | ワークスK |
エグゼクティブ・スキーム Executive scheme | 「エグゼキュティブ・−」とも書く。BNが1990年にビジネスカー列車に用いた濃緑とクリームの塗り分けのこと。特に濃緑を、当時のCEOの名を採ってグリンステイン・グリーンという。"executive"は重役、経営者の意(weblio辞典)。1993年からSD70MACに大々的に採用された。BN友の会のサイト | グリンステイン | ワークスK |
エグゾースト・ブレーキ exhaust brake | 排気ブレーキ。液体ディーゼル車に適用されるブレーキの一種。JR北海道281系、JR西日本189系、JR四国1000、1500系などが装備する。なお、JR東日本のE200は電気式ハイブリッド・ディーゼル動車で、ブレーキ・エネルギーを蓄電池に充電するが、満充電のときなどには発電機でエンジンを駆動して排気ブレーキを動作させる(ウィキペディア日本語版)。 | ダイナミック・ブレーキ ハイドロダイナミック・ブレーキ ジェイク・ブレーキ | dda40x |
エコー・キャニヨン Echo Canyon | UP本線上の地名。 ユタ州オグデンから東へ向かうと40マイルほどでワッサッチ山脈を越える峠にさしかかる。ウィーバー川に沿って遡ると、やがて鮮やかなレンガ色の岩肌の峡谷の中を走るようになる。この峡谷は狭く、汽笛がこだまする。 ビッグボーイ、チャレンジャー、タービンなどUPの主力機関車が峡谷全体にその音を響かせて走る様は、ビデオに収録されて人気場面となっている。 | dda40x | |
同上 | 一般には「−・キャニオン」と表記する。weblio辞典 同名の渓谷はネバダ州やアリゾナ州、カリフォルニア州にも存在するが、鉄道では特に上記説明の、ユタ州ワサッチ山脈を横断するエコー・ワサッチ間37qを指す。モルモン教徒の西進に使われたモルモン・トレイル(ウィキペディア日本語版)の一部で、名前の由来はこのとき、深くて狭い谷間にコダマが響いたことだという。 MR誌のフォーラムに、1940年代中頃の同区間のモデル化へのアドバイスがある。 | オーバーランド・ルート ワサッチ | ワークスK |
エコノミー・コントローリング・デバイス Economy controlling device | 先台車等に用いられるエコノミー式復元装置のこと。この語は我が国の文献以外に発見できず、典拠は不明。アルコ1925年製のC52が最初ということはアメリカが起源と考えられるものの……【引き続き調査中】「ロッカー・センタリング・デバイス」をみよ | ロッカー・センタリング・デバイス ギアード・ローラー・センタリング・デバイス | ワークスK |
エステート estate | 遺産という意味で、管財人あるいは家族が故人のコレクションを売りに出しているとき使う言葉。 estate saleと言う。 | dda40x | |
エスピー Espee | Southern Pacific の俗称あるいは愛称。「S.P.」の音読み標記「Espee」が、いつしか書面でそのまま書かれるようになったと考えられる。 SPフリークの人達の文書で、しばしば見られる。エスピィーモデラーのHPを参照 | T.Shingu @D&GWP | |
エタノール ethanol | エチルアルコールのこと。weblio辞典 飲用(酒類)の他に、工業・燃料用が生産されてタンク車の積み荷となっている("ethanol fuel"と呼ぶ。エタノールは腐食性があるためパイプラインが使えない?【要確認】ウィキペディア日本語版「バイオマスエタノール」)。特に自動車燃料用はガソリンへの混合が進み、2004年?頃から大量に運搬され、積込積降設備などを含めてモデル・シーンとして再現される(ウォルサーズHOカタログ2010年版のテーマとなった)。3万ガロンの100トン車を100両連ねたユニット・トレインも知られる。(Wikipedia英語版"DOT-111 tank car") 【仮説】エチルアルコールとメチルアルコールの混合物である燃料用アルコールでプラスチックの塗膜が落ちた事例がある。またイソプロピルアルコール(IPA)が盛んに塗装剥離に使われることを考え合わせると、エチルアルコールも同じ性質を有する可能性が存在する。 | タンク・カー シェルフ・カプラー バッファーカー イソプロピルアルコール | ワークスK |
エッグライナー Eggliner | ![]() | アリストクラフト バックマン ビープ | ワークスK |
エッチング etching |
![]() 工業的なエッチングは17世紀後半に始り、光学的な露光による方法は1782年に発明され、写真技術を応用した製品も1879年発行図書に広告を見出せる。Wikipedia英語版"chemical milling" 一方、プリント基板(PCボード)が第2次世界大戦中に開発され戦後に普及したが、この生産技術が模型に波及したものと考えられる。日本では1947年に鉄道模型社がED17で用いたもの(図版:TMS誌同年12月発行号)が最初とされ、アメリカ型では1950年にデイライト蒸機で使われた。(出典:Art of Brass II p4) アメリカではMR誌1948年11月号p810-812、Midgage社製SゲージPRR K5の記事、および1950年5月号p41、Varney社製HOリーファーの製品紹介に見出せる。ケムトロン社が得意としたとされる。 モデル製品ではブラス、洋白、ステンレスの板材に適用され、一般的な片面1段の他、片面2段、両面1段の技法がある。このうち両面1段は特に切り抜きと溝彫りによって様々な応用が可能なものの、腐食時間の超過でサイド・エッチングによる寸法不足となる恐れがある。ステンレス薄板の片面腐食では、内部残留応力により反りが発生する。 また特注業者が多数、存在する。 自家製としては、1930年刊「高級電気機関車の作り方」山北藤一郎著p238に希塩酸を使う説明が見える。TMS誌上で60年代に塩化第二鉄溶液(正しくは塩化鉄(V)FeCl3)などを用いる手法が紹介され、一般的になったと考えられる。掲示板を参照 MR誌では、1956年4月号p20-23、および1970年9月号p48-53などにフォトエッチングの技法紹介がある。 | ケムトロン 鉄道模型社 プレイノ フォトエングレービング PCボード | ワークスK |
同上 | フォト・エングレーヴィングphoto engravingともいう。"engrave"は、「(図案などを)彫る」の意。 | dda40x | |
エナメル enamel | "vitreous enamel"または"porcelain enamel"を意味し、琺瑯(ほうろう、ホーロー)のこと。カラフルで耐候性に優れ、屋外看板や日用雑器として用いられた(コトバンク)。鉄道にあっては、軟鋼板の表面に施されて、ヘラルドや行先表示板、標識などに多用された。 ミルクカーのタンク内面には、高度なホーローといえるグラス・ライニングが施工された。 エナメル線についてはコトバンク | グラス・ライニング ミルク・トレイン ティンサイン | ワークスK |
エナメル系塗料 enamel paint | アメリカにあっては溶剤系の塗料を指し、金属用、プラスチック用共に市販されている。それ以外は主に水性アクリル系。ABS樹脂に用いる場合は注意。「ソルベント」を見よ【書き掛け】http://en.wikipedia.org/wiki/Enamel_paint | フロッキル スケールコート ハンブロール パクトラ ABS樹脂 | ワークスK |
エナメル・サイン enamel sign | 「ティンサイン」をみよ | ワークスK | |
エバーグリーン・スケール Evergreen Scale Models | ![]() | ポリスチレン プラストラクト | ワークスK |
エバーグリーン・ステート Evergreen state | ワシントン州の愛称(Wikipedia英語版「米国各州のニックネーム」) | ワークスK | |
エバーグリーン・フレイト・カー Evergreen Freight Car Corporation | ![]() | サザン・パシフィック | ワークスK |
エバーグリーン・マリーン Evergreen group | 台湾を本拠とする長栄海運の英名。グリーンのコンテナで知られる。ウィキペディア日本語版 | ワークスK | |
エバンス・プロダクツ Evans Products Company | ![]() 貨車にあってはボックスカーおよびローディング・デバイスのメーカーとして知られる。初期にはオートボックスカーの二段吊りデバイスを発案し、"DF"に代表されるローディング・デバイスで名を馳せた。またハイドラ・クッション付きボックスカーや二段積み自動車運搬車"Auto-Loader"、オールドア・ボックスカー”Side-Slider”も手掛けた。リース部門(貨車製造?)はUnited States Railway Equipment Co.。エバンス社は1988年まで存在し? 以後はGE Transportionへ売却か? SIECOは子会社だった。【詳細調査中】 | DF エアーパック オート・ローダー オールドア・ボックスカー オートラック ゴールデン・タイ SIECO | ワークスK |
エフ・イー・エフ FEF | 車輪配置4-8-4の機関車のユニオンパシフィック鉄道での呼称。 | FEF | nkp |
同上 | 1980年代後半から1990年代初頭に存在した模型メーカー。主にOJゲージ(D51、9600)とOゲージ(マイクロメタキット等)の蒸気機関車を販売していた。OJゲージの道床付き線路の発売を予定していた。祖父江製作所製のビッグボーイを顧客から受注受付後、倒産した。 | 祖父江欣平 | nkp |
エフェメラ ephemera | ウィキペディア日本語版 本来は保存されることを意図しない印刷物や筆記物。鉄道趣味においては、切符、パンフレット、ポスター、領収書などがコレクションの対象となっている。 | ワークスK | |
エボナイト ebonite | 一般的説明はWikipedia日本語版を参照。 モデルでは、天賞堂が発売したNYCダブルルーフ客車(1952年、ニューワン社製?)や国鉄貨車(1957年)、EB10(1962年)の素材とされるが、ベークライト(フェノール樹脂)の錯誤。(TransPacific R.R.)。 MR誌では絶縁材への使用例(1935年3月号p78)が1件のみで、それ以外は広告と記事を含めて発見できていない。 | ニューワン 天賞堂 ベークライト ラバー | ワークスK |
エポキシ樹脂 epoxy resin | モデルでは専ら接着剤cementが用いられる。MR誌での初出は1957年5月号p10。日本ではアラルダイトAraldite(Wikipedia英語版)の商品名で販売されたものが最初(家庭用1963年?)。2液混合型で、硬化時間に2分から24時間程度の幅があり、長い方が性能は良い。混合後は発熱し、また加熱により流動性がアップすると共に、硬化時間が短縮される。耐熱、耐水性に優れ、体積収縮率も小さい。特有の臭いがあり、黄色味を帯びた透明なものがほとんど。靱性に欠けるので、温度膨張率の大きく異なる材質同士を貼り合わせる場合は注意。柔軟性を持たせた灰色のものがある。稀に簡易な鋳物=キャストの原料とされる。 エポキシ・パテは収縮が少なく、シンナーによる溶解が無いとして、一部で愛用される。金属粉の混入により、通電性能を付与したり、物理的強度を向上させた例、および製品がある。安全性検証の一例 実車での用途は接着剤、塗料やパテの他、繊維強化プラスチックFRPとして、電車屋根上のクーラー・カバーや、客車の水タンク等に例がある。 | デブコン | ワークスK |
エマーソン,ジョージ George H. Emerson | ![]() | デュプレックス ウォーターチューブ火室 | Some Members |
エリー・ビルト Erie-built | 「イリー・ビルト」を見よ | 大塚集一 | |
エリー鉄道 Erie Railroad | 「イリー鉄道」を見よ | ワークスK | |
エリプティック・スプリング elliptic spring | リーフ・スプリングleaf springのこと。 | リーフ・スプリング | ワークスK |
エル El | 単に"L"とも書く。高架鉄道の俗称。特にシカゴやニューヨークのものを呼ぶ。"elevated train"、"El-train"から。関西の某私鉄では高架下商店街の愛称に使われる。「シカゴ中心部のLoopに由来」という解釈は錯誤。Wikipedia英語版を参照 | ループ | ワークスK |
エル・キャピタン El Capitan | ![]() PRRのトレイル・ブレイザーや、UPのチャレンジャーに相当。 | ハイレベル・カー トレイル・ブレイザー | ワークスK |
エル・ゴベルナドル El Gobernador | スペイン語で"知事"の意。1883年にセントラル・パシフィック鉄道に登場した4-8-0蒸機の名称で、当時世界最大の機関車。同鉄道の社長で、カリフォルニア州知事を務めたリーランド・スタンフォードに因む。以後、その車輪配置の呼称となった。Wikipedia英語版を参照 | スタンフォード | ワークスK |
エルマーズ・グルー Elmer's Glue | 「ホワイト・グルー」を見よ | ワークスK | |
エルモサ・トンネル Hermosa tunnel | 「ハーモサ・トンネル」を見よ | ワークスK | |
エレクトリック・ラインズ Electric Lines | 電気鉄道ファンを対象とした隔月刊誌。多分、1989年の創刊で、今は廃刊のはず。詳細をご存じの方がおられたら、御教示ください。 | ワークスK | |
エレクトラ Electra | ![]() | パシフィック・エレクトリック スティープル・キャブ | ワークスK |
エレクトロズ electrodes | 電極。"electrode"(電極棒、溶接棒)の複数形。weblio辞典 | ワークスK | |
エレクトロフログ Electrofrog | 英国のメーカーPECOが発売する分岐器の、(極性)選択式フログに冠したブランド名で、無電区間が無い(風雅松本亭を参照)。ただし、トングレールはストックレールと極性を同一にすることができ、DCC化に備えている。フログを直線とした北米方式のHOゲージ#83レールも存在する。MRH誌2018年12月号p8-10 なお、非選択式はインスルフログlnsulfrogと名付けられ、若干の無電区間があるものの、DCCフレンドリー。Allan Gartner氏のサイトを参照【調査継続中】 | フログ・ジューサー DCCフレンドリー ユニフログ | ワークスK |
エレクトロライナー Electroliner | ![]() 1941年にノース・ショア・ライン(CNS&M)が2編成を投入した流線型の4車体連節電車。急曲線のシカゴの高架線区とミルウォーキー市内の路面区間、およびその間のインターアーバン区間を最高85mph(136km/h)で直通するため、この構造が採用された。1963年にフィラデルフィア・サブアーバン・トランスポーテーションPST(現SEPTA)に売却されてLiberty Linerとなった。また廃車となった1982年からは801-802がイリノイ鉄道博物館で保存、復元されている。技術やスタイル、塗装が似ている小田急SE車のモデルとされることがある。 Carstens出版のTraction Planbookは表紙にその夜景を用い、p66に図面を掲載する。Trains誌1982年10月号(pdf)および11月号(pdf)、MR誌1974年5月号p43にも記事がある。Wikipedia English(画像引用)、TransPacific RR Vol.85を参照。 | ノース・ショア WN駆動方式 | ワークスK |
エレスコ・フィードウォーター・ヒーター Elesco feedwater heater | 蒸機における給水暖め器の一種。1920年代中頃にSuperheater Companyにより開発された。Kalmbach社刊"Cyclopedia Vol.1 Steam Locomotives" p14-15、およびHundman社刊"The Locomotive Cyclopedia Vol.1" p6に写真と図面入りで解説あり。HOスケールのロスト・パーツはCal Scale=Bowserから発売されていて、品番2003(Feedwater Heater Kit,Build with Exposed and Closed Head,castings for both are included)と品番343(Feedwater Pipe Set)。給水ポンプなどを含めた装置であることから、"Elesco feedwater system"と表記されることが多い。 | フィードウォーター・ヒーター | ワークスK |
エレファント・イヤーズ elephant ears | @古くは蒸気機関車の除煙板の呼称としてNYC,PRRなどで使われた。ちなみにUPの場合は単にwingsと呼んだ。 Aディーゼル機では、SPのSD45などにトンネル区間での過熱防止のためラジエータ付近に設けられた導風板を指す。当初は鉄骨にキャンバス地というテント風のものであったが、丸く成型された鉄板製となり、黄色塗装とされたものもあった。後年のトンネルモーター開発に繋がった。 | スモークデフレクター ウィングズ トンネルモーター | dda40x |
エレベーション elevation | 図面においては、立面図のこと。平面図はplanという。 レイアウトにあっては、垂直高さ、すなわち高度(標高)のこと。“スーパー・エレベーション”はカントのこと。 | スーパー・エレベーション トランジション・カーブ アルティチュード | ワークスK |
エングレーヴィング engraving | 彫刻、型彫、打刻のこと(weblio辞典)。エッチングや刻印を指す。 | エッチング | ワークスK |
エンジニア engineer | 機関士のこと。蒸気機関車の時代はスロットルを左手で扱ったので、左肩が発達している人は機関士であるとすぐ認識できたということである。 | ファイアマン | dda40x |
同上 | 機関士、機関手の意は米国で用いられる。英国では"engine driver"という。"engineer"には他に、技術者、技師、工学者、機械工、機関工、工兵の意味がある。weblio辞典 | ワークスK | |
エンジニア・サイド engineer side | 機関車の機関士側を言う。 アメリカでは機関車の右側を指す。 engineer's side とも言う。 | ファイアマン・サイド | dda40x |
エンジン engine | 機関車のこと。 いわゆる原動機としてのエンジンはmotor、prime moverという。 | プライム・ムーヴァー | dda40x |
エンタートレインメント・ジャンクション EnterTRAINment Junction | 2008年、オハイオ州Cincinnati郊外に開業したGゲージ鉄道模型の屋内型展示施設。2025年1月5日に閉鎖。その後はFirecrown Mediaが買い取り、テネシー州 Chattanoogaで再開と公表されている(情報室) | ワークスK | |
エンチャントメント・ブルー Enchantment blue | C&O-Chessieが車両に用いた青色。命名の由来は不明。B&Oのロイヤル・ブルーに近似という。 | バンド・ブルー | ワークスK |
エンドウ Endo | ![]() 国内向けでは当初3線式OおよびHOゲージのトレイン・セット製品をカツミ経由で供給。1970年代中頃にはスケール指向に転換し、一時期はNゲージも手掛けた。プラスチック製ニューシステムレールは1986年発売(TMS誌同年10月号p41で紹介)。HOゲージのブリキ貨車についてはTransPacific R.R.を、Oゲージについては田口達也著「ヴィンテージ鉄道模型大全」2001年刊およびOゲージの玉手箱を参照 "とれいん"誌1976年2月号に昭島市の新工場訪問記がある。 アメリカ型ブラス・モデルでは1980年代中頃にNゲージでキー・インポーツ向けF3、F7、SD40-2、SD40T-2、SP GS-4 Daylight train set。HOゲージでPSC向け(国内はピノチオ扱い:TMS誌1983年11月号p6、26)SD40T-2、SD40-2、キー向けB&O Cincinnatian 6-car set。Oゲージでサニーサイド向けPRR N5cを製造した(画像:Oゲージの玉手箱)。 ![]() | カツミ キー・インポーツ プレシジョン・スケール・モデル サニーサイド | ワークスK |
エンドレス endless | weblio辞典 本来は「循環型」の意。我が国で指すことが多い(長)円形線路は、「オーバル・オブ・トラックovak of track」と表現される。 | オーバル・オブ・トラック | ワークスK |
エンパイア・ステート・エクスプレス Empire State Express | ![]() なお「エンパイア・ステート」はニューヨーク州のニックネーム | 999 | ワークスK |
エンパイア・ビルダー Empire Builder | ![]() 命名の由来は、野心家で知られたGNの創始者James Hillの渾名である。Wikipedia英語版 画像は「写真で楽しむ世界の鉄道−アメリカ2−」から引用 | ヒル,ジェームズ | eltnjohn |
あ | か | さ | た | な | は ば | ま | や | ら | わ |
い | き | し | ち | に | ひ | み | り | 0−9 | |
う | く | す すな | つ | ぬ | ふ ぶ | む | ゆ | る | A−F |
え | け | せ | て | ね | へ | め | れ | G−O | |
お | こ | そ | と ど | の | ほ | も | よ | ろ | P−Z |
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