2004年01月15日

アメリカ型鉄道模型大辞典【そ】

Sソーホー 祖父江欣平 ソフト・メタル ソルダリング 等々

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用語名 説明文/参考/出典 関連項目 登録者
ソーホー
S. Soho & Company
HOスケールの客車と電車を主に扱ったブラス・インポーター。MR誌で1968年から1981年までの存在が確認できる。Dr, Stanley Sohoがアリゾナ州ツーソンTucsonで起業し、その後カリフォルニア州ロサンゼルスへ移った。メーカーはほとんどがクマタで、PRRの電機DD-1はツボミとされる。3'-6"軌間のLARyをHOとHOn3で製品化した。ウォルサーズ・カタログに掲載された。Trainorders.comHOseeker.netのカタログコレクションを参照クマタ ロサンゼルス鉄道ワークスK
祖父江欣平
Sofue,Kimpei
1922-2009 日本が誇るロコモーティブ・ビルダー。第2次世界大戦直後よりアメリカ型Oゲージ・ブラスのカスタム・ビルドを手がけ、続いてカツミの輸出向けモデル製造に関わった。独立後の1990年代前半に製作されたビッグボーイを紹介する記事がTMS誌2009年2月号、追悼文が"とれいん"誌2010年2月号にある。2010年刊自費出版本"Works by K. Sofue -the H. Uematsu Collection"(アメリカ型資料室グレイ,マックス カツミ アダチ シェイ エフ・イー・エフワークスK
ソフト・コール
soft coal
瀝青炭のこと(weblio辞典)。ビチューミナス・コールを見よ。"hard coal"は無煙炭。ワークスK
ソフト・メタル
soft metal
ホワイト・メタルを参照ホワイト・メタルワークスK
ソラリー・ボード
Solari board
反転フラップ式案内表示器"Split-flap display"のこと。俗称「パタパタ」。「ソラリー」はイタリアのメーカー名に因む。鉄道駅や空港の他、家庭用のデジタル時計にも採用された。1960年代に使われ始め、1980年代には他の方式へ移行した。アルファベット圏では2019年でも残っているものがあるという。Wikipedia英語版YouTubeワークスK
ソラリウム・カー
solarium car
窓を大きく取り、太陽光を多く取り入れることを目的とした部屋を持つ車両。展望車や食堂車の一部がこれになっている場合もある。
英語の発音はカタカナとは大きな隔たりがある。
dda40x
ソリッド・ベアリング
solid bearing
「プレーン軸受」をみよワークスK
ソリッド・ボトム・ゴンドラ
solid bottom gondola
床が開かない構造の、すなわちごく普通の無蓋車。ゴンドラ ドロップ・ボトム・ゴンドラdda40x
ソルジャー・サミット
Soldier Summit
ユタ州にあるUP(元D&RGW)のワサッチ山脈を超える峠。カリフォルニア・ゼファーが通過する。TransPacific R.R.を参照ワークスK
ソルダリング
soldering
硬ロウ付けと軟ロウ付けがあり、ロウ付けと言った場合には一般に前者を指し、強度が必要な個所や異種金属の接合に適用される。モデルではライブスチームで銀ロウsilver solderingが多用される。
 軟ロウ付けは、日用品や工芸品、さらに電気回路などの強度を必要としない分野で用いられる。接合合金=ハンダ(半田)は主にスズ・鉛合金で、その種類をスズSnの重量比で表わし、63Snが最も融点が低く共晶ハンダといい電子回路などに用いられる。強度を求める場合は50Snや40Snが適するが、融点は高い。
 銅製のコテ先が損耗する理由の一つは、銅がハンダに溶けるためといわれる。
 熱を伝える方法には、一般的なハンダゴテ(半田鏝、soldering iron)の他、電気抵抗による炭素棒の赤熱(carbon rod solderingre、resistance soldering)、ガス・トーチなどがある。

電子配線の解説【(株)ノセ精機の「WEB はんだ付け基礎講座」から要点】
 基本的には250℃で、約3秒間溶融させる(共晶ハンダの溶融温度は183℃)。コテ先温度は最大でも360℃を超えないように(中にはコテ先の温度調整機能付も存在)。効率よく熱を伝え、フラックスが蒸発する前に付ける。フラックスには、母材やハンダ表面の浄化、ハンダの粘度低減、再酸化防止の機能がある。コテ先は、母材との接触面積が大きく取れ、熱容量が適当なものをその都度選ぶ。コテ先が汚れると熱が伝わり難い。湿らせたスポンジで頻繁に清掃。手順は、@コテ先を母材に当てる A糸ハンダを供給する B糸ハンダの供給を止める Cハンダが馴染むのを確認し、コテ先を離す。ハンダが固まるまで動かさない。ハンダの煙は有害。

工作物の解説
 菅原道雄著「鉄道模型工作技法」1983年刊p88-111、MM誌1980年7/8月号p32-42 エコーモデルが低温ハンダの他にスズ60%のものを各種販売するが、共晶ハンダではなく強度に留意。
 大物や長いものの場合には温度ムラにより発生する冷却後の反りに注意。レジスタンス・ソルダリングはスポット溶接の様な瞬間的な加熱で、反りが発生しにくいとされる。
 MM誌1980年7-8月号p32-42、大洋電機産業(株)のHPを参照

ハンダは常時応力が加わる個所では10年、20年単位で割れを起こすという話がある。例えば、コ形断面の車体への妻板のイモ付で、コ形を僅かに弾性変形させた場合。これを応力割れ、またはクリープ破壊という。
 ハンダの成分であるスズSnは、-10℃以下でスズペスト(tin pest)という膨張破壊現象を起こす(ウィキペディア日本語版(社)日本溶接協会HP)。
フラックス レジスタンス・ソルダリング ジンク・ペストワークスK
ソルト&ペッパー
solt & pepper
「バラスト」を見よワークスK
ソルトレーク・カットオフ
Salt Lake cut-off
「ルーシン・カットオフ」を見よワークスK
ソルバセット
Solvaset
ウォルサ−ズが発売するデカールを柔らかくする液=デカール柔軟剤(同社サイト)。
不思議なことに、チャンプのデカールにはソルバセットが、ウォルサ−ズのデカールにはチャンプのデカール・セットという液がよく効く。
デカールdda40x
同上1953年に発売。"SOLVES the problem - makes decals SET"の意という。ワークスK
ソルベント
solvent
溶媒、溶剤のこと。weblio辞典
 一般に、水希釈系water-based paintに対して、シンナー希釈系を指してsolvent-based paintと呼ぶ。アメリカで市販されているシンナー希釈系は全てエナメル系で、ラッカー系ではないことに注意。金属他用には、Floquilと、Scalecoart I。ポリスチレン用は、Accu-paintと、Scalecoart IIがある。シンナーはそれぞれ専用のものを使う。
 水希釈系は全てポリスチレンに使用可能で、Polly Scale、Modelflexがある。希釈は水で良いが、塗料自体には溶剤を含有している。
 また、これらの塗料は空気と反応して固化し溶剤では再溶解しないので、新品であっても使用直前の濾過が推奨される。【要確認、書き掛け】
シンナー フロッキル ディオ・ソル スケールコートワークスK
ソルベント・クラック
solvent crack
プラスチックに溶剤や薬品が付着して発生する亀裂。和製英語。溶剤亀裂やケミカルクラックなどともいう。術語としては環境応力割れ"environmental stress cracking"。主にポリスチレンやABS、アクリルなどの非結晶性樹脂で起こる。一技術事務所の解説ポリスチレン ABS アクリルワークスK

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posted by ワークスK at 04:19| Comment(0) | アメリカ型鉄道模型大辞典 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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