用語名 | 説明文/参考/出典 | 関連項目 | 登録者 |
---|---|---|---|
ソーホー S. Soho & Company | HOスケールの客車と電車を主に扱ったブラス・インポーター。MR誌で1968年から1981年までの存在が確認できる。Dr, Stanley Sohoがアリゾナ州ツーソンTucsonで起業し、その後カリフォルニア州ロサンゼルスへ移った。メーカーはほとんどがクマタで、PRRの電機DD-1はツボミとされる。3'-6"軌間のLARyをHOとHOn3で製品化した。ウォルサーズ・カタログに掲載された。Trainorders.com、HOseeker.netのカタログコレクションを参照 | クマタ ロサンゼルス鉄道 | ワークスK |
操舵台車 steering truck | ラジアルradial台車ともいう。主に2軸と3軸のボギー台車で、軸の平行を曲線に合わせて変化させる構造のものをいう。車輪フランジがレールを押す横圧を減じて脱線係数を下げると共に、接触部の摩耗を低減する目的で採用される。 予め得られたデータにより強制的に変えるもの(強制操舵)、台車のボギー角や、車体の折曲角を利用して変えるもの(半強制操舵)、受動的ではあるが2軸をリンクさせるもの(自己操舵)の3種類がある。 強制操舵は蛇行動との相反を克服できるとして、我が国では振り子機構と併せて高速旅客列車に実用化されている(ウィキペディア日本語版、日本機械学会論文集(C編)64巻625号(1998-9),3249-3256)鉄道車両の運動と制御に関する研究・開発動向 操舵台車の項を参照)。 半強制操舵と自己操舵は、比較的低速度の貨物列車で採用例が多い。アメリカのディーゼル機では1980年代後半から、大出力機の3軸台車で、ホイールベース増大に対処するため、GEとEMDが開発を進めた。GE製はGeneration 1 Steerable台車、EMD製はHTCR台車と呼ぶ。いずれも、80度(半径約77m)の急曲線で10o程度動き、車輪フランジの摩耗を低減する(Trains誌2000年7月号76-77を参照)。 貨車では、自己操舵のシェッフェル台車が一部で採用されている。客車では、タルゴの連接1軸台車が前後車体のなす折曲角を利用する半強制操舵といえる。 ![]() 単台車はホイールベースが長くなりがちなので、必須と考えられるものの、バーニーカーやフロントランナーなど、詳細は不明。ドイツのレール・ツェッペリンは驚異の軸距19.6mであるものの‥‥。 【考察】国鉄の2軸貨車やレールバスに用いられた2段および1段のリンク式は、軸箱にレール方向の自由度を与えていて、「リンク無し」の操舵とされる。国鉄編纂1958年刊「鉄道辞典」下巻p1478「貨車の走り装置」の項に「車軸の変位に対して復元力を持つから、軸箱守と軸箱の間に遊間を持たせ、曲線通過を容易にすることができる。したがって軸距の長いものに対してはリンク式、短いものに対してはシュウ式が用いられる」とある。クラスプ・ブレーキや、2段リンクの車輪に採用された円弧形状のN踏面とも符合する(TransPacific R.R.を参照)。 またボギー台車でも、レール方向に間隙のあるペデスタル式や、住友金属のSUミンデンに代表される、レール方向を弾性支持とした構造も、「リンク無し」の範疇といえる。 | シェッフェル台車 HTCR台車 フロントランナー ブリル セントルイス・カー マウンテン・ギブソン 4ホイールカー(2軸車) クラスプ・ブレーキ 蛇行動 | ワークスK |
祖父江欣平 Sofue,Kimpei | 1922-2009 日本が誇るロコモーティブ・ビルダーの一人。第2次世界大戦直後よりアメリカ型Oゲージ・ブラスのカスタム・ビルドを手がけ、続いてカツミの輸出向けモデル製造に関わった。独立後の1990年代前半に製作されたビッグボーイを紹介する記事がTMS誌2009年2月号、追悼文が"とれいん"誌2010年2月号にある。2010年刊自費出版本"Works by K. Sofue -the H. Uematsu Collection"(アメリカ型資料室) | グレイ,マックス カツミ アダチ シェイ エフ・イー・エフ | ワークスK |
ソフト・コール soft coal | 瀝青炭のこと(weblio辞典)。ビチューミナス・コールを見よ。"hard coal"は無煙炭。 | ワークスK | |
ソフト・メタル soft metal | ホワイト・メタルを参照 | ホワイト・メタル | ワークスK |
ソラリー・ボード Solari board | 反転フラップ式案内表示器"Split-flap display"のこと。我が国の俗称「パタパタ」。「ソラリー」はイタリアのメーカー名に因む。鉄道駅や空港の他、家庭用のデジタル時計にも採用された。1960年代に使われ始め、1980年代には他の方式へ移行した。アルファベット圏では2019年でも残っているものがあるという。Wikipedia英語版、YouTube動画は、2019年のアムトラック・フィラデルフィア 30th Street Station | ワークスK | |
ソラリウム・カー solarium car | 窓を大きく取り、太陽光を多く取り入れることを目的とした部屋を持つ車両。展望車や食堂車の一部がこれになっている場合もある。 英語の発音はカタカナとは大きな隔たりがある。 | dda40x | |
ソリッド・ゴールド Solid Gold | ![]() | ワークスK | |
ソリッド・ベアリング solid bearing | 「プレーン軸受」をみよ | ワークスK | |
ソリッド・ボトム・ゴンドラ solid bottom gondola | 床が開かない構造の、すなわちごく普通の無蓋車。 | ゴンドラ ドロップ・ボトム・ゴンドラ | dda40x |
ソルジャー・サミット Soldier Summit | ユタ州にあるUP(元D&RGW)のワサッチ山脈を超える峠。カリフォルニア・ゼファーが通過する。TransPacific R.R.を参照 | ワークスK | |
ソルダリング soldering | 硬ロウ付けと軟ロウ付けがあり、ロウ付けと言った場合には一般に前者を指し、強度が必要な個所や異種金属の接合に適用される。モデルではライブスチームで銀ロウsilver solderingが多用される。 軟ロウ付けは、日用品や工芸品、さらに電気回路などの強度を必要としない分野で用いられる。接合合金=ハンダ(半田)は主にスズ・鉛合金で、その種類をスズSnの重量比で表わし、63Snが最も融点が低く共晶ハンダといい電子回路などに用いられる。強度を求める場合は50Snや40Snが適するが、融点は高い。 銅製のコテ先が損耗する理由の一つは、銅がハンダに溶けるためといわれる。 熱を伝える方法には、一般的なハンダゴテ(半田鏝、soldering iron)の他、電気抵抗による炭素棒の赤熱(carbon rod solderingre、resistance soldering)、ガス・トーチなどがある。 電子配線の解説【(株)ノセ精機の「WEB はんだ付け基礎講座」から要点】 ![]() 工作物の解説 菅原道雄著「鉄道模型工作技法」1983年刊p88-111、MM誌1980年7/8月号p32-42 エコーモデルが低温ハンダの他にスズ60%のものを各種販売するが、共晶ハンダではなく強度に留意。 大物や長いものの場合には温度ムラにより発生する冷却後の反りに注意。レジスタンス・ソルダリングはスポット溶接の様な瞬間的な加熱で、反りが発生しにくいとされる。 MM誌1980年7-8月号p32-42、大洋電機産業(株)のHPを参照 ハンダは常時応力が加わる個所では10年、20年単位で割れを起こすという話がある。例えば、コ形断面の車体への妻板のイモ付で、コ形を僅かに弾性変形させた場合。これを応力割れ、またはクリープ破壊という。 ハンダの成分であるスズSnは、-10℃以下でスズペスト(tin pest)という膨張破壊現象を起こす(ウィキペディア日本語版、(社)日本溶接協会HP)。 | フラックス レジスタンス・ソルダリング ジンク・ペスト | ワークスK |
ソルト&ペッパー solt & pepper | 「バラスト」を見よ | ワークスK | |
ソルトレーク・カットオフ Salt Lake cut-off | 「ルーシン・カットオフ」を見よ | ワークスK | |
ソルバセット Solvaset | ウォルサ−ズが発売するデカールを柔らかくする液=デカール柔軟剤(同社サイト)。 不思議なことに、チャンプのデカールにはソルバセットが、ウォルサ−ズのデカールにはチャンプのデカール・セットという液がよく効く。 | デカール | dda40x |
同上 | 1953年に発売。"SOLVES the problem - makes decals SET"の意という。 | ワークスK | |
ソルベント solvent | 溶媒、溶剤のこと。weblio辞典 一般に、水希釈系water-based paintに対して、シンナー希釈系を指してsolvent-based paintと呼ぶ。アメリカで市販されているシンナー希釈系は全てエナメル系で、ラッカー系ではないことに注意。金属他用には、Floquilと、Scalecoart I。ポリスチレン用は、Accu-paintと、Scalecoart IIがある。シンナーはそれぞれ専用のものを使う。 水希釈系は全てポリスチレンに使用可能で、Polly Scale、Modelflexがある。希釈は水で良いが、塗料自体には溶剤を含有している。 また、これらの塗料は空気と反応して固化し溶剤では再溶解しないので、新品であっても使用直前の濾過が推奨される。【要確認、書き掛け】 | シンナー フロッキル ディオ・ソル スケールコート | ワークスK |
ソルベント・クラック solvent crack | プラスチックに溶剤や薬品が付着して発生する亀裂。和製英語。溶剤亀裂やケミカルクラックなどともいう。術語としては環境応力割れ"environmental stress cracking"。主にポリスチレンやABS、アクリルなどの非結晶性樹脂で起こる。一技術事務所の解説 | ポリスチレン ABS アクリル | ワークスK |
あ | か | さ | た | な | は ば | ま | や | ら | わ |
い | き | し | ち | に | ひ | み | り | 0−9 | |
う | く | す すな | つ | ぬ | ふ ぶ | む | ゆ | る | A−F |
え | け | せ | て | ね | へ | め | れ | G−O | |
お | こ | そ | と ど | の | ほ | も | よ | ろ | P−Z |
・用語名の並びは五十音順で、濁音、半濁音は後送りです。 ・用語の検索には左欄の「検索」機能が便利です。 ・ご意見や追加されたい項目がありましたら、コメント欄にお願いします。 ・当辞典に無い項目は、「ぬ」に列挙した他の辞典類を御参照ください。
【関連する記事】
この記事へのコメント
コメントを書く
|