2004年02月08日

アメリカ型鉄道模型大辞典【ゆ】

ユナイテッド ユニオン・パシフィック ユニトラック ユニバーサル・モーター 等々

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用語名 説明文/参考/出典 関連項目 登録者
ユークリッド
Euclid
Euclid Road Machinery Co. 1953年にGMの傘下に入る。ワークスK
ユーロパ・ペイント・スキーム
Europa paint scheme
NSが1984年頃にリポーティング・マークSOU(元SR)の貨車(?)に適用した簡潔な塗装レタリング(ExactRail社のモデル)。ユーロパ(エウロペ)との呼び名の由来も不明。【調査中】ワークスK
ユインタ鉄道
Uintah Railway
「ユーインター」とも書く。ユタ州からコロラド州を結び、1902-1939年に存在した3フィート・ナロー。TMS 2001-10 p117、Wikipedia英語版を参照ワークスK
ユタ・パシフィック
Utah Pacific
Utah Pacific Model Railroad Products ロストワックス・パーツ・メーカー。HOでGE製ディーゼル機のものを揃えている。ワークスK
ユナイテッド
United Scale Models
126_18.jpg三成善次郎氏が創業したAtlas Trading Co.(アトラス貿易?)という輸出会社の下で製造に当たった複数メーカーのブランド名で、アトラス工業、アダチ、トビーが知られる。それゆえに「合同」とされたという。終末期にはアトラス工業単独の名称として使われた。1955年に始り、ほとんどがPFM向けで、一部にVH Models(カナダ)、Fulgurex(欧州)向けがあった。HOとHOn3ゲージの主に蒸機を手がけた。ギアード・ロコはアトラス工業製。1982年以降は1990年まで、PFMを経ずに直接米国ディーラーへ供給された。「米国型鉄道模型とモダンジャズ」「Brass Model Collection of Kevin」アート・オブ・ブラス第2巻を参照 MR誌1985年7月号p127に"United Inc."、1988年3月号p112に"United Minari"名の広告アトラス工業 トビー アダチ パシフィック・ファスト・メール バン・ホビーズ 酒井喜房 ニューハイグレードAMTK223
ユニーク・アート
Unique Art Manufacturing Company
Wikipedia英語版を参照ワークスK
ユニオン・ステーション
union station
合同駅。複数の鉄道が共同で使用し乗換の便等を図ったもの。シカゴやロサンゼルス、ワシントンDCなどの大都市はもちろんのこと、小都市でも設けられた。運営は概ね独立した企業体とされる。Ask TrainsLAUPTワークスK
ユニオン・ステーション・プロダクツ
Union Station Products
Logo1(1).jpgN、HO、S、Oゲージで客車のサイド・キットを販売する。official page(2017.02サイト消滅確認)トレイン・ステーション・プロダクツワークスK
ユニオン・ターミナル・インポーツ
Union Terminal Imports
official site HOケールのブラス・インポーター。2008年創業。メーカーに韓国のブーリムを使い、主にディーゼル機牽引流線型列車を編成の形で供給。2020年6月に事業を終了。ブーリムワークスK
ユニオン・パシフィック
Union Pacific
ネブラスカ州オマハより太平洋を目指して建設された大陸横断鉄道の名。またそれを題材としたジョン・フォードの映画の題名。その映画は、日本では「大平原」として知られる。
オマハはミシシッピ川から西部への揚陸地点である。
これはアメリカ軍が第2次世界大戦中のノルマンディー上陸作戦における最初の揚陸地点をオマハ・ビーチと呼んだことと、深い関係がある。
UPの公式HPおよびWikipedia英語版を参照
大陸横断鉄道 オーバーランド・ルート シティオブdda40x
同上車輪配置4-12-2の呼称。UPが1926年から1930年までに88両をアルコに造らせた3シリンダー機のみが存在した。1925年の4-10-2の成功を受けて製造され、1936年以降は4-6-6-4に取って代わられた。サザン・パシフィックワークスK
ユニット・トラック
unit truck
ベッテンドルフ、アンドリュース、サイミントンなどの台車をいう。
側枠が一体構造であり、軸バネの無いものを指す。側枠に溝をつけ、ブレーキ梁をすべらせる構造は、ユニット・トラック社の特許である事から、その機構をもつ全ての台車を呼ぶようになった。
dda40x
ユニット・トレイン
unit train
連結を解放することなく、往復する貨物列車。石炭、鉱石輸送などによく見られる運転形式。マニフェスト・トレインdda40x
ユニトラック
Unitrack
カトーが発売する道床付セクション・レール(スナップ・トラック)で、NおよびHOゲージを揃える。
 HO用は1986年(TMS誌同年7月号p20で紹介)に我が国で、またアメリカでは翌1987年に発売が開始され、当初は枕木が別体であった。1998年に一体構造となり、同時にバラスト色も変更された。変更後の色調は所謂ソルト&ペッパーで、レールのコード83と共に、アメリカでの販売を考慮しているとされる。道床の材質はABS樹脂で、唐竹割りによる13mmゲージへの改軌の対象となることがある。レールの細さとニッケルシルバーという材質に起因する電気抵抗やジョイナー部の接触抵抗には大電流が流れる動力車で注意を要すという。
 Nゲージ用は1980年(TMS誌1980年9月号p62-63で紹介)に登場し、アメリカでは1984年にケーディー社からMicro-Trains Lineの一環として発売、1987年(TMS誌同年11月号p34に広告)に改良された。カトーのサイトWikipedia日本語版を参照
 なお、MR誌では初心者用の小レイアウトにN、HO共、頻繁に用いられる。

レールの結合方式にはユニジョイナーUnijoinerというブランド名が付けられていて、TTゲージのティリグ社(ティリヒTillig、ドイツ)と、HOn3のブラック・ストーンズ社(アメリカ、2013年発売)で採用されている。単体でも別売され、消耗品扱いといえる。
カトー バラスト ブラック・ストーンズワークスK
ユニバーサル・カー
Universal Car
"Q2"をみよワークスK
ユニバーサル・ジョイント
universal joint
"universal coupling"ともいう。我が国では「自在継手」と呼び習わす。カルダンCardam・ジョイント、フックHooke・ジョイントともいう。一般的知見はWikipedia英語版を参照。
 概ね2個、1対とし、互いに進み角を90度を違えて使う。小スケールに用いられるものは、スパイダーとスプラインが無い簡易型である点に注意(左図)。TransPacific R.R.を参照
ワークスK
ユニバーサル・モーター
universal motor
単相直巻整流子電動機のこと。交流以外に直流でも回転することからこの名がある。構成的には直流直巻電動機と同一。初期の電車および電気機関車に使う例がヨーロッパと北米にあり、また日本では1955年に試作されたED44 1がこれ(ウィキペディア日本語版の「単相交流では世界初の交流電化実用に成功したフランス」は「商用交流」の錯誤)。
 大出力のモーターでは、交流での整流を良好に保つために、25Hzや16.7Hzという非常に低い周波数が採用され、極数も少なく設定される(PRRのGG-1で6極)という。
 商用周波数50-60Hzでは、家庭用の小出力のものが電気ドリル、電気掃除機、ミキサー、コーヒーミル等で用いられる。TransPacific R.R.参照

電動モデルでは黎明期に使われ、戦後に普及した交流3線式Oゲージもこれを用いた。回転方向の逆転には界磁と電機子の結線を切り換える2極双投スィッチの車上搭載を要し、基本的には遠隔操作が不可能。電流の遮断ごとに正転逆転を交互に繰り返す車載機構(Eユニットなどという)も市販された。
 アメリカの直流2線式Oゲージでは、主に永久磁石式モーターが使われたが、廉価バージョンとしてこちらが装備され、2極双投スイッチの位置にブリッジに組んだ整流器を設ける例があった。

一般に整流器や永久磁石が未発達な時代の産物といえる。ただし後年、電流遮断時のフリーロールを利して用いられたことがある(TMS誌1981年4月号、伊藤剛氏作品)
直流直巻電動機 セレン整流器 Eユニット オープンフレーム・モーター パーマグ・モーターワークスK
ユニファイ・ネジ
unified screw thread
アメリカで使われるネジの規格。1864年にフィラデルフィアのWilliam Sellersが提唱し、USSネジ(U.S. Standard Screw Thread、後にAmerican National Screw Thread)となり、第2次世界大戦時に軍需用として米英加間で協定統一化された(Wikipedia英語版、MR誌1942年1月号p29-30)。"unify"は統一化の意(weblio辞典)。ねじ山の角度は60度、呼び番号と1インチ当たりの山数で表す。並目のUNC系統や、細目のUNF系統などがある("C"は"Coarse"、"F"は"Fine"の意)。ISOで規格化され、ISOインチ・ネジともいう。
 HOモデルではUNC2-56(または#2-56という。外径約2.1mm)が、台車中心ピンやカプラー取付に多用される。特に前者は頭径がジャストフィットで、メートルねじでは代用できない。

ウィットねじはUNCと1/2"径だけ、ピッチが異なる。その他は入る場合がある。
 ユニファイ、ウィット共に我が国のネジ専門店で入手可能。
スクリュー ウィットねじワークスK
ユニフログ
Unifrog
PECOが2012年からHOn3で、また2014年から北米向けHO(予告)で発売する分岐器のフログの方式。次の説明がなされてはいるが、実際にどうなっているかは不知。
The wiring of these new turnouts is a development of both the Insulfrog and Electrfrog designs. The stock-rails are wired to the centre-rails at the factory,which in turn are connected to the corresponding frog-rail. This means the turnout is completely live(except for the tip of the frog) with no extra wiring required. If the turnout is being used as a switch to isolate a section of track then it is simple job to remove the wire that joins the centre-rail and stock-rail and it will work like a current Insulfrog. (official site)
エレクトロフログワークスK
ユニ・レベル
Uni-Level
背の高い自動車を運搬するためのオートキャリアーで、車内に棚が無い。すなわち1段。2005年からTTX社がKasgroとNSCで200両を新造? プレートJ(Exceeds Plate F)リポーティングマークに"TTUX"を使う。ファンサイト【詳細不明調査中】オートキャリアーワークスK
ユリーカ
Eureka
JGブリル社が1900年頃製造したマキシマム台車のニックネーム。Eureka Maximum-Traction。
 “Eureka”とは感嘆詞で、ギリシャの物理学者アルキメデスが、例の金の王冠の真偽を確かめるために比重の計り方を発見したときに発した言葉。「エウレカ」とも書く。一般に「やった」とか「しめた」と訳される。TransPacific R.R.Wikipedia英語版を参照
ブリル マキシマム・トラクション台車ワークスK
同上1899年、Jewett Car Companyが試作した、アメリカ最初といえる本格的ガソリンカー。台車に3気筒45馬力機関を搭載し、広幅ベルト・可変プーリーを経て駆動。ただし買い手はなかった。(湯口徹氏による)ジューエット・カー・カンパニーワークスK
揺れ枕式台車
swing bolster truck
スイング・モーションswing motion台車、スイング・ハンガーswing-hanger台車ともいう。
 ボギー台車における左右方向(枕木方向)の緩衝を4節回転連鎖応用の吊リンクによって行う方式。いわゆる上心ロールと左右動を緩和する機構。専ら枕バネに設けられる。
 なお蒸機の先台車に用いられた同様構造のリンク式は、復元力を与えることに主眼を置いている。

アメリカでは、19世紀後半から、客車やカブース、インタアーバン、ストリートカーに多用され、さらには一部のディーゼル機や電機、蒸機のテンダーにも採用された。「1841年に特許が取得され、1870年代から広く受け入れられ……」と、斎藤晃著「蒸気機関車200年史」p114にある。
 戦前には概ね吊リンク位置を台車側枠の内側にとり、運行状況によりその左右間隔と開き角度に工夫が凝らされた。中にはブリル27Eに見られるような台車側枠と同列としたものがあった。
 前後(レール方向)力の伝達には摺板が用いられた中で、ボルスターアンカーの先行事例というべきブリル社のトラニオン機構も採用された。
 1930年代半ばには、流線型客車用として吊りリンクを二重としたトリプルボルスター式が出現したが数年間で消滅している。1930年代末からは枕バネがコイルバネへ、前後力の伝達がボルスタアンカー式へ移行した。1947年からは外吊式が、リンクを長くでき(すなわち、左右剛性を柔らかく出来)て乗り心地が良く、また保守点検性も良好として部分ドーム客車を中心に普及し、シングル式のドロップ・イコライザーと共存の構造を採り、フルドーム客車用の3軸台車を含めて、1960年代初頭まで採用された。1956年に開発されたパイオニアV台車は、吊リンクを排して空気バネの横剛性を利用する方式の走りだった。

ディーゼル機や電機では1930年代中頃?に採用が始まり、1950年代以降はフレキシコイルやフローティング・ボルスターへ移行した。ただしEMDのブロンバーグ台車は1990年代まで新造された。
 蒸機のテンダーでは1920年?頃以降の旅客用機を中心に採用例が多い。水の挙動を押さえるためと考えられる(⇒[テンダー])。【書き掛け調査中】

貨車では19世紀後半に一部でスイング式が採用されたものの、その後は急送貨車にラテラル・モーション式が多用された。
 カブースでは、ベッテンドルフのスイング式が1909年頃に登場して標準の地位を確立し、バーバー・ベッテンドルフ台車となり終末期の1980年代まで採用された。
 アライド・フルクッション台車は1940年に登場し、軸箱に吊リンクを設けていた。
 ナショナル・スイング・モーション台車は1970年代後半?の開発で、一部の高速カブースに使われた。その後は3段式オートラック車などに採用されている。側梁自体を吊リンクとする。

日本では1953年頃に外吊式が出現し、旅客車で普及した。1950年代後半には枕バネが空気バネ装備となり、1960年頃にはその横剛性を利用する方式へ移行した。ただし、オール金属コイルバネ台車では国鉄103系が1984年の製造終了までスイング・モーション構造とされた。
 電機では1955年のEH10が最初(1953年DD50?)。1962年のEF62ではフレキシコイル方式が採用された。蒸機テンダーでは1935年のC55から1949年のC62まで、高速旅客用機で装備された。【書き掛け・情報整理中】

モデルでは、我が国のO、OJゲージを中心に、この機構を取り入れた自作品が散見される。
ボルスターアンカー イコライザー トラニオン トリプル・ボルスター台車 トレイン・オブ・トゥモロー ブロンバーグ パイオニアV エアーサスペンション ローリング

テンダー フレキシコイル

ラテラル・モーション ベッテンドルフ アライド・フルクッション ナショナル・スイング・モーション

クワドリッククランク
ワークスK

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posted by ワークスK at 05:59| Comment(0) | アメリカ型鉄道模型大辞典 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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