2022年08月09日
【ヤフオク!】正体不明のカブースを探求
我が国のネットオークションに面白いカブースが出品された。Oゲージのブラスの木造車。キューポラの窓に桟が入っていて、側が十字で、妻が縦一文字。何かで見た記憶が微かにあるが思い出せない。プロポーション的には西部系だろう。当方が専門のGN、NP、CB&Qではないし、研究したことのあるUPやAT&SFでもない。
手持ちのカブース写真集を片っ端から当たってみる。しかし、見つけられない。
松本謙一氏がカブース製品を解説したRails Americana 1を開けてみる。HOスケールなのだけれど、300両がずらっと並んでいる。p45にあった。D&RGWの1000シリーズだという
実車写真は、DRGW.netの標準軌カブースのページにあった。リストでは、木造車体の鋼製台枠というのだから、1120−1199(1913-1928)が該当する。3フィート・ナローにも同型車が存在している。
次はOスケール・モデルを探す。Brass Model Trains, Price & Data Guide Volume 2, 2009 Editionのp635に、いくつかD&RGW車が並んでいた。もちろん、単なるリスト。このモデルはロストワックス部品を使っているから日本製ではなく、韓国製だろう。出来栄えからいって1978年のPFM/SKI(S.K. International)だと思うが、1400 seriesとなっている。1100と1400とは木造と鋼製の違いだけで、キューポラの窓桟もいっしょ。ということは、リストの間違いか、あるいは漏れている可能性がある。床下面にブランド表示が無いのは、工場流出品かもしれない。探求はここまで。
オークションは、開始価格3,300円だったものが、3人が競い合って落札価格は7,975円となった。モデルの価値、というか希少性をよくご存じなのだろう。手すりやハシゴガ曲がっているけれどブラスだから直せるし、パーツは揃っている。台車はスイングモーションタイプではないから、ベッテンドルフのコイルバネを板バネに換えるだけ。ABブレーキ化はお好みに由る。連結渡り桟板を追加して塗装したら、見違えるはず。期待しておこう。
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