なお,実車のコイルバネは,外から見えるもの以外に内側にも仕込んであって,片側で4個とか8個というのはよく知られた事実.時代が下だると,そのうちの1個がスナッバーやダンパーとなる.ちなみに次のAndrews系は片側7個.
【追記1】およよ! Sprung派が逆襲に出てきた.イコライジング作用が眼目だという.そりゃあ数十年にわたって打ち込んできたのだから譲れるわけがない.張られた2年前のスレッドはリキが入っている.リジッド台車は,8車輪の内の6車輪しか接地しないとの主張である.私も若い頃,確かに悩んだ.こういうのは”信仰”で,理屈で反論説得するのは無理だ.2023-12-06
【とりとめもない妄想】 50数年前の学生の頃のことを思い出した.当時の台車は皆ドロップ製で,イコライズさせていた.一台車の4輪を接地させるには良い方法だと思った.で,一つの台車で片方の段付きビスのネジ部が折れ込んでしまった.仕方が無いので,その側梁とボルスターをハンダ付けした.すると,その台車だけ脱線するようになった.曲線でスピードを上げたときだった.ユックリ動かしたら,4輪はちゃんと接地していていた.そこで原因は,レール継目での車輪の飛び跳ねだと考えて,ウエイトを追加した.その量がどれほどだったかは忘れたが,脱線は治まった.(車輪が飛び跳ねても,直線だったら,そのまま落ちて脱線しない.ところが曲線の場合は遠心力が働いているから,外側に落ちる……という理屈)
ボルスターを車体へ固定する中心ピン周りの構造にもよるが,側枠がイコライズすれば,あるいはバネ可動すれば,飛び跳ね現象を軽減できると思う.すなわち,脱線対策だけなら,車体重量は減らせる.NMRAのRP-20.1は,このあたりの説明というか,考察が不足である.
そのとき,並行して2軸貨車の製作を進めていた.当時の製品はどれもリジッドだった(荒唐無稽な篠原製を除く).意外なことに,それらは脱線しなかった.カントの入り口などで4輪の接地を確認すると,1輪がわずかに浮いていた.それにもかかわらず脱線しない.ただ,天賞堂にしろ,エンドウにしろ,ウエイトが効いていた.それで,自作の2軸貨車にも同じ程度のウエイトを積んだ.この経験から,脱線対策として2軸貨車に軸箱可動は必要ないと結論付けた.荒崎良徳氏のブラス製自作貨車がそうだったことにも影響された.軸受(軸承)周りの取り合いがディテール的に難しいことも理由ではある.
カトーHOの2軸車が,板バネを作用させて軽くしているのは,理に適っていると思う.牽引力への多大な貢献だ.同社のワム90000の構造を知ったとき,こいつをたくさん買い込んで走行試験をしようと計画したことがあったなあ.この構造を「脱線防止対策機構付き」と呼んでいるのは,4輪が接地する,というよりも,車輪が飛び跳ねない,という意味の方が大きいと考えるのだが…….
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